広告目的の DPI 解禁についてつらつら

2010/05/30

DPI というのは,プロバイダがインターネットの通信パケットの中身を覗いて分析すること。盗聴です。これまでは,P2P の帯域制限に使われていたけれども,商業目的でパケットの中身を覗き見ることができるようにするんだとか。くわばら,くわばら。

インターネットでどんなサイトを閲覧したかがすべて記録される。初めて訪れたサイトなのに「あなたにはこんな商品がおすすめ」と宣伝される――。そんなことを可能にする技術の利用に、総務省がゴーサインを出した。ネット接続業者(プロバイダー)側で、情報を丸ごと読み取る技術を広告に使う手法だ。だが、個人の行動記録が丸裸にされて本人の思わぬ形で流出してしまう危険もある。業者は今後、流出を防ぐ指針作りに入る。

ちなみに,こゆ話が出ると,憲法の話(通信の秘密)を問題にする人も出てくるだろうと思うわけで,それはま,それでいいんだけれども,細かい話をすると,今回の話は私人間の問題なので直接憲法条文の適用問題にならないことには注意しておきたいところ。ちなみに,本当に憲法問題として議論された数年前の通信傍受法(いわゆる盗聴法)で,捜査機関は,捜索の場合と同じように令状(傍受令状)をもらわないと盗聴できないことになっている。個人の特定の程度が違うんだろうけれども,その程度をどう見るか,といったところ。

そういえば,捜査機関はプロバイダに対してアクセス記録等を照会できることになっているけれども,DPI で集めた情報もその照会の対象になるんだろうか。できるとしたら,通信傍受法意味ないよなー……とか(プロバイダが盗聴した結果を捜索差押すればいい)。あまりよく分かってないんだけれども。

で,とりあえず,BIGLOBE はやる気らしい。

DPIの導入を検討している大手プロバイダー、NECビッグローブの飯塚久夫社長は「個人の特定につながらないよう、集めた情報はいつまでも保存せず、一定期間が過ぎたら捨てる。(プライバシーの侵害目的だと)誤解されたら全部アウト。業界で自主規制が必要だ」と話す。

これまでの行いがアレなもんだから,「自主規制」とかいっても誰も信用していない罠。その意味で,やる前から「誤解」されているとも言える。

これからは,「うちは DPI やってません!」とかいった売り文句が見られるようになるかも。何も設備投資しなくても,付加価値が付くという……すごいな DPI 。あと,ウェブサイトの運営者さんや,検索サービス,クラウド事業者なんかは,SSL に対応しといた方がいいのかもしれない。つか,クラウドをはじめとした,ウェブサービスは死活問題になるんでねいだろうか。

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