先週末読んでたマンガ - 『EDEN 18』『PLUTO 6』

2008/08/12

先週末は疲れてたから,マンガばっかダラダラ。

学生時分から読んでいた『EDEN』なんですけれど,ついにというか,とうとうというか,完結しました。結末はかなり SF ちっくでいい感じ。

EDEN がテーマのひとつとしてきたモノってのは,おそらく,世の中のどうしようもない矛盾なり理不尽なんだと思います。むき出しの「事実」が持つ力の世界で,神様とかいった「制度」を求めることすらナンセンスだと知ってしまった場合。あるいは,人間はもともと平等でもなければ自由でもない(平等や自由なる概念は制度的な産物である),ということを知ってしまった場合,人はどこに向かうのか……。と,まぁ,そんな感じに理解しています。

あたしがこの作品を気に入ってるのは,「事実」の重視を徹底しているところです。深い絶望なり世界の終わりなりを扱った物語は,それこそあちこちにあるわけですけれど,大体において,和解なり発見なりといった,一定の落としどころがあると思うんですね。「ついに理不尽は解消したのだった」とか「ものの見方を変えればいい世界じゃん」とかいった具合に。

けれど,この作品には,そういった目立った落としどころは設けられていません。それどころか,準主役のようなキャラクターでさえ,ちょっとしたことでアッサリ死んじゃったり,殺されちゃったりします。いや,アッサリ死んじゃうことが,見せ場なんじゃないですよ。主人公なり読者なりにとって愛着のあるキャラクターでさえ,理不尽に結末を迎えてしまうこと,そして,それでも世界は続く(It’s an Endless World)ということ。さらに,現に「事実として」生きている自分は,どんな形であれ生き抜かなくてはいけない,ということ。と,そういったモロモロが魅力的だと思うんです。まぁ,あたしの解釈なんですけどね。

結末においても,それでも世界は続いていくということなのでした。未読の方には特におすすめ。

続きまして。

PLUTO なんですけど,なんだかおっちゃんには,話の筋が分からなくなってきてしまいました。原作も読んでるんですけどね。

機械と人間の境界をテーマにした物語ってのは,語るのに難しいところがあると思っていて,ちょっと間違うとアリガチ路線に入ってしまう気がします。ひとつのアリガチは,機械を人間寄りに理解して,「心優しい科学の子」を地のまま突き進むヒューマニズムモノ。もうひとつは,アメコミばりに機械の得体の知れなさを強調するものです。機械と人間のちょうど境界に立つ作品ってのはあまりないわけで,あたしゃこの作品に,そういった立ち位置を(勝手ながら)求めていたのでした。

PLUTO には,どちらかというと,ヒューマニズム寄りの機械観があると思っているんですけれど,アリガチ路線に転落しそうでしない,ぎりぎりのところを綱渡りしている印象があります。Monster 以来浦沢氏の本領になっている小エピソードも,機械のヒューマニティを強調するものが主たるものになっていて,なんとも危うい。人間が機械に見るヒューマニティも,実は人間の勝手な解釈の押し付けなんじゃないか,と,思うわけです。

なんつかですね。機械と人間の間を扱った話で,今のところあたしの脳内マンガ殿堂に入ってるのは,『究極超人あ~る』なんですよ。『GHOST IN THE SHELL』でもなければ『鉄腕アトム』でもない。「ロボット」と「アンドロイド」の違いにこだわるアンドロイドってのは,人間的でもあり機械的でもあり,ちょうど境界に立っている気がするんですね。

まぁ……いくら理屈をこねても,あ~るを勧めていたら,オッサンの思い込みにしか見えませんよね。そゆのもかっこ悪いのでこの辺で。

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