昨日買った本 - 『プログラミングのための線形代数』

2008/06/05

読もう読もうと思って読んでなかった本。まだ半分くらいしか読んでないんですけど,いい感じです。

線形代数ってのは,コンピュータでちょっと難しげなことをやろうとすると必ず出てくるもので,信号解析の領域でも暗号化・符号化の領域でも,はたまた設計理論の領域でも,とにかくあちこちで使われていたりします。代数やらベクトルやらが分からないと,その手の本は満足に読めないわけで,ある程度読めるようになるには,それなりの知識が必要だったりします。こゆのは読解力でどうにかなるもんじゃない。

あたしはというと,高校数学の(旧)代数・幾何と,ちょっとだけ数学で受験勉強,それに大学の教養で線形代数の単位を取ったくらいなので,まぁ要するに素人です。けど,本書は高校数学程度の知識からでも十分ついていける内容。ただ易しいだけじゃなく,ちゃんと目標を設定して進めているところもグッドです。

なお、目標レベルに応じて、次のように読み飛ばせる構成にしています(細かい章立てについては目次を参照してください)。

『プログラミングのための線形代数』(平岡和幸,堀玄,オーム社,2004年,pii)

ただ,プログラミングするにあたって,これだけで線形代数周りの計算ができるかというと,ちょっと足りないところがあったりします。それは,数値計算の話。本書でも明言しているんですけれど,ここら辺は他書を参照する必要があります。

一方,本書は全体的に,「数理のプロが教える」といったところを,暗黙的にか明示的にかほのめかしているところがあるもんで,微妙に数理的権威みたいなもんが垣間見られたりします。「素人向けに」簡単な説明をすることをウリにしておきながら,他の「数理のプロ」が発するであろうクレームにも配慮して,目配せを送っているところに,ちょっとニヤニヤ。こういった,なんだかよく分からんけどあるらしい権威に対して,エクスキューズをまとう姿勢って,理数系の一般向け書籍には割と多い感じがします。当の「素人」からすると,「あ!今向こう向いた!」ってのが分かっちゃうもんで,この点はなんだかなぁ……な感じ。

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